日の本の國、日本人を育てるもの、磨くもののblog

今世界に一番影響を与えると言われている日本人。和を生む日本固有の自然観、死生観、歴史観をつくるもの、日本語、建国の歴史、江戸末期からの近代史などについて、開発者として経験を通して感じ取ったものを書き綴ります。

2014年12月

 三画の字の「大」に“、“が加わると 「太」です。

 似ていますが 「大」と「太」には、どのような関係があるのでしょうか?

 

 「大」は、人が手足を広げて立つ姿を正面から見た形から生まれた字です。

 「大」の上に大きな頭を加えた形が“天“です。「大」の頭の上のまげにかんざしを通している姿が“夫”です。

 この様に「大」から色んな字が派生しています。これに“、”が加わると「太」です。

 白川先生によると、形声文字で、音符は 「大」。太いは、“泰”の省略形。左右の手を並べた形の“収(きょう)”と水を加えた形が「太」。

“、”は“泰”の水の省略形とみています。古い文献では、「大」と「太」は区別されずに使われていたとのことです。

 面白いことに使用する習慣に区別があるとしています。宇宙の根源を表す“太極“、大昔を表す“太古“、天子の跡継ぎを表す”太子“、対応系の中心である“太陽“があります。

 これ以外に神社でもらう御札に、天照大御神の「大」が 「太」になっているものがあります。はっきり区別して使われているそうです。

 ”、“が入ることで、発動する状態であることを表しているとのことです!神道では厳格に区別しているとのことです。

 北極星は”太一“、中心として発動しています!

 今回は「今」ということについて観てみます。

 この字は、“いま”、“こん、きん”と読めます。

 

“いま”の“い”は息と息の間ということで、1分間18回が平均的呼吸数です。ということは、3秒余りが息と息の間になります。この時が“いま”となります。

“ただいま”ということは、この間に集中する言葉。

 家に帰った時に言うのは、外から帰った時に切り替えの呪文、外で合ったことを忘れ、今に集中する事をうながす魔法の言葉です!

 

 未だ来ぬものへの心配、不安、過ぎ去った過去の体験から来る恐怖から、抜けだすための言葉です! “中今”、“いまここ”とも言います。

 この「今」の漢字の由来はなんでしょうか? 白川先生の字解によると、もと象形の字で、壷形の器や瓶の蓋の形。

 下部に栓がついている蓋で、キノコのような形を表したものだそうです。

 音は、元の“今”と“酉(酒だる)”を縦に合わせた字の“いん”を蓋している字。この音を借りて、“こん、きん”の音を借りてきたそうです。

 神社のおみくじなどに見られる、吉凶を占う、「凶」の字も四画です。

 

 この字はどんな由来で、よくない厄災を意味するようになったのでしょうか!?

 この字も象形文字です。何を描いたかというと、文身(ぶんしん、一時的に書いた入れ墨)を胸に書いた形。

“×”は、朱色などで描いた文身の文様の形だそうです。人が亡くなったとき、その旨に×の形を描き、悪い霊がはいりこまないように呪禁(まじない)を加えることを「凶」と言ったとのことです。

 人が亡くなったときであるので、そのことを凶事(縁起の悪いこと)の意味になったとのこと。

 「凶」に人の全身を横から見た形の“勹(ほう)”を加えることで、“匈(きょう、むね)”となり、身体の部分である“月(にくづき)”を加えて、今使われている字の“胸”の字が生まれたとのことです。

 「凶」の字の下に人を表す“儿(じん、にんにょう)”を加えると、わるもの“兇”となります。

 身体の部分を表す“月“、人を表す”儿”、象形文字から関連する会意文字が上手くつくられています!

 今回は、厄歳、厄難とあまり遭いたくないものに使われている「厄」という字を観ていきます。


 「厄」も四画です。厄歳、総務庁の統計に原因は明確になっていませんが、数え年で42歳は不慮の事故含め亡くなる方が多いそうです。

 厄歳を表す沖太歳ということもあります。生まれ年の干支とその干支から6つ先の干支が来たときには、厄難に遭いやすく、一月、五月、九月の月始めに3回厄除けをする必要があると伝えられています。

 白川先生の「厄」の漢字を観てみると象形文字です。何の形なのかというと、馬車の軛(くびき、車のながえの先に取り付ける横木)形だそうです。

 馬の首にかけて車につなぐもので、厄(くびき)をかけることを手偏に 「厄」と書き、扼(おさえる)といいます。

 山の険しいところ、地勢が両方から迫るようなところを阨(けわしい)という字もあります。汎用で使われている“険しい”と字が違っています。

 「厄」はわざわいを通じて、“わざわい”の意味に用いられています。このわざわいを示す字がわかりやすく、「厄」の字が組み合わせられています。この字が今は違う字に置き換えられているようです。

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  皇族方に多いお名前の読み方に“ひと”があります。4画で、その読み方がある漢字に「仁」があります。


 日本では“一”を“ひ”と読み、始まりを表します。“十”を“と”と読むことができます。神道の数霊では“十”は1〜9を包含する数霊です。

 “十”は火を表す、“|”と水を表す“−”を合わせた形でもあり、神を表す数でもあります。

 

 “ひ”から“と”、全てを包含する意味、天王陛下は現人神として“ひと”、皇族の方々は全てを公人とする意味も含め“ひと”がついているのではないでしょうか。

 

 「仁」は“じん、いつくしむ、したしむ、めぐむ”という意味があります。

 “人”と“二“を組み合わせた会意文字です。二人が相親しむの意味です。

 古い文字では”二“は人の下に書かれており、腰のしたに引く、しきものの形としています。

  「仁」は敷物のうえに座る形で、暖か、和むの意味になったようでアス。それが派生し、のちに”いつくしむ、めぐむ“となったようです。

 ”いつくしむ“の意味の方が後なんですね!敷物の暖かから、やがて儒教の徳目の一つになり、高度の観念になったようです。

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